10人死傷の多重衝突、過労運転の可能性

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滋賀県彦根市内の名神高速道路下り線で13日早朝に発生した10人死傷の多重衝突事故について、滋賀県警は16日、最後に衝突して事故を拡大させた39歳の男が勤務する運送会社の本社や営業所などに対する家宅捜索を実施した。

滋賀県警・高速隊によると、この事故は13日の午前5時ごろに発生している。彦根市小野町付近の名神高速道路下り線で、大型トラックによる追突が原因で横転していたワゴン車や、これを避けるために停車していた乗用車など車両6台に対し、後ろから走ってきた別の大型トラックが減速しないまま突っ込み、これらのクルマを押し出すようにして約30mを走り抜けた。横転していたワゴン車はこれによって大破。このクルマに乗っていた7人が死亡、他のクルマの3人も重軽傷を負った。

警察ではこのトラックを運転していた39歳の男を業務上過失致死の現行犯で逮捕。取り調べを続けているが、これまでの調べで「事故当日まで約1週間を休まずに働いた」、「疲れてボーッとしていた」、「現場手前のパーキングエリアで仮眠を取ったが、予定よりも寝過ごし、慌てて出発した」などと話しているという。

このため、警察では「過労運転の可能性も考えられる」として、この男が勤務する運送会社の本社や営業所などの家宅捜索を決め、16日朝から実施している。また、これと平行して事故を起こしたトラックの車両検分を、製造した自動車メーカーの技術スタッフ立会いの下で行っている。

《石田真一》

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