10月30日夕方、静岡県静岡市清水区内の東名高速道路上り線で、乗用車が約12kmに渡って逆走し、これを避けようとした55歳の男性が運転するクルマがトンネルの壁面に衝突する事故が起きた。警察では逆走車を運転していた58歳の男を逮捕している。
静岡県警・高速隊によると、事件が起きたのは10月30日の午後4時15分ごろ。由比町から静岡市清水区内に掛けての東名高速上り線を走行中の複数のドライバーから「本線上を逆走車が走行している」との110番通報が相次いだ。この15分後の午後4時30分には、正面から走ってくる逆走車を回避しようとした58歳の男性が運転するクルマがトンネル壁面に衝突。男性にケガは無かったが、クルマが中破する事態にもなった。
通報を受けた警察は静岡インターチェンジから先の区間を一時通行止めにし、他の車両が存在しない状態を作り出してから逆走してきたクルマを抑止。運転していた58歳の男を道路交通法違反(安全運転義務違反)の現行犯で逮捕している。
調べに対して男は「焼津方面に向けて走っているつもりだったが、普段は見ることがない海が見えてきたことに気づき、戻らなくてはと思い、Uターンした」と話しているという。男が逆走した距離は約12kmだったが、「ゆっくり走れば大丈夫だと思った」などと話していたようだ。