10月29日早朝、東京都福生市内にあるJR青梅線の踏切で、踏切手前の交差点で出会い頭の衝突事故を起こした乗用車が踏切内に飛び込み、反対側にある遮断機や警報機の制御機を破壊する事故が起きた。負傷者はいなかったが、電車の運行に大きな影響が出た。
警視庁・福生署によると、事故が起きたのは10月29日の午前6時10分ごろ。福生市牛浜付近の市道交差点で、JR青梅線・福生−牛浜駅間の踏切に向かって進行していた乗用車が、線路沿いの交差道路を走行してきた別の乗用車と出会い頭に衝突。踏切に向かって進行していた1台が踏切内に向かって押し出され、コントロールを失ったまま遮断機や警報機の制御機器に衝突した。
制御機が破損したことでこの踏切が使用できなくなるだけではなく、現場付近の信号表示が赤に切り替わったことで、電車の運行も現場付近で完全にストップした。負傷者は出なかったが、青梅線と中央線の上下11本が運休。29本の電車に最大58分の遅れが生じ、約1万5500人の足に影響が出た。
現場の市道は、踏切に向かって進行する方に優先権があったが、線路沿いの交差道路を進行してきたクルマは一時停止を無視し、そのまま減速なしで交差点に進入したとみられる。警察では双方の運転者から過失往来危険容疑で事故当時の状況を聞いている。