ヤマハ発動機は、グループ内のIT機能を精鋭化するのを目的に、IT部門(プロセス・ITユニット)の実務領域を、ITシステム開発やITシステム運用・保守を事業とするグループ会社であるアルファ情報システムズに移管すると発表した。
2006年1月1日から同社の社名も「ヤマハモーターソリューション」に変更する。グループ会社であるワイ・イー・シーのIT部門もヤマハモーターソリューションに統合する。ヤマハモーターソリューションの初年度の売上高は60億円を計画している。
ヤマハ発は、中期3カ年経営計画「NEXT50-PhaseII」の基本戦略としてコーポレート部門の機能精鋭化とスタッフ、組織の生産性向上を目指した「SMART改革」に取り組んでいる。今回のIT実務機能の移管統合はこの改革の一環。
これまでヤマハ発グループでは、本社IT部門が、情報システムの戦略・企画から実務およびプロジェクト運用まで幅広い業務領域を担当し、グループ会社のアルファ情報システムズとワイ・イー・シーIT部門が、実際のシステム構築業務などのプロジェクト実務や運用サポートを行ってきた。
しかし、事業のグローバル化や多軸化の進展により、情報システムにはグローバルなITガバナンス体制の構築や信頼性の高い運用が重要な課題で、加えて開発実務プロジェクト運用についてもグローバルな体制での効率化やスピード化などが求められている。
今回の再編は、本社がグローバルなIT戦略・企画業務に特化し、ヤマハモーターソリューションがグループのIT実務である開発および運用を担う。この業務分担により、これまで本社とグループ会社が個別に管理していたアウトソーシング機能や開発・運用実務機能を一社に統合できるため、IT要員の最適配置やグローバルなネットワーク上での「ワン・ストップ・サービス」が可能になると、している。
ワイ・イー・シーは、今回の決定により、モーターサイクルを基軸とした開発・エンジニアリング業務、車両、電動機器制御技術を基本とした製品の開発販売に特化する。