マツダの井巻久一社長は東京モーターショーのプレスブリーフィングの席上、「環境性能とzoom-zoomを両立させるためには、直噴ガソリンエンジンがわれわれマツダにとってベストな選択」と語り、直噴ガソリンのラインナップを大幅に拡充させる考えを示した。
マツダは現在、『マツダスピードアテンザ』に2.3リットル直噴ガソリンターボエンジンを搭載し、過給器付きハイパワーエンジンでは唯一、SU-LEV(4つ星)という高い環境性能を実現している。今後は自然吸気も含め、直噴ガソリンが主流となるようだ。
直噴ガソリンの技術を生かし、セルモーターを使わずにアイドリングストップを行う新システムも発表。停止時に半圧縮状態にあるシリンダーを選んでガソリンを噴射し着火。一瞬逆回転させることで他のシリンダー内の空気が圧縮されるさいの反発力を用いてスタートさせるというものだ。
ボッシュが数十年前に考案したアイデアだが、センシング技術その他、高度な制御系テクノロジーが必要で、実用化は相当困難とみられていた。量産車に使うことを前提とした実用化は、マツダが世界初である。3年後を目処に市販車に搭載するという。
マツダの直噴技術が、zoom-zoomをますます加速させる。