国土交通省は5日、宮城交通バスの運行する路線高速バスが東北自動車道を走行中、運転手の操作ミスからドアを開けるトラブルが発生していたことを明らかにした。トラブルは9月中旬に起きているが、国交省に連絡が入ったのは4日だったという。
これは国土交通省・東北運輸局が明らかにしたもの。問題のトラブルは9月16日の午前10時ごろに発生している。宮城交通の運行する路線高速バス(福島発、仙台行き)が福島県桑折町内の東北自動車道下り線を走行していた際、42歳の運転手が誤ってドアの開閉レバーを操作してしまった。
当時このバスは80km/h近い速度で走行していたが、ドアは後方へスライドして全開状態となった。運転手はすぐにドアを閉める操作を行ったが、風圧によって完全に閉じることが出来ず、路肩にバスを急停車させてドアを閉めたという。窓を拭くためのタオルを右側のコンソール部に置いていたが、これを取ろうとした際にドアレバーに引っかかったことが原因らしい。バスの乗客29人にケガはなく、運行ダイヤへの影響も無かった。
運転手は当日中に自分が所属する営業所の運行管理者にトラブルを報告したが、本社への伝達がなされておらず、本社から運輸局への報告が行われたのは4日になってからだった。同社は「報告の遅れも含め、再発防止に努めたい」としている。