バスのガス欠、車両停止10日間の処分

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今年2月、静岡県浜松市内の東名高速道路上り線を走行していた大型観光バスがガス欠のために立ち往生したところ、これに後続の大型トラックが追突。乗客など23人が負傷した事故について国土交通省・中部運輸局は22日、このバスを運行していたバス会社に対し、当該車両と同等の1台を10日間の使用停止にする行政処分を実施した。

国土交通省・中部運輸局によると、事故が起きたのは今年2月21日の午後9時35分ごろ。浜松市湖東付近の東名高速上り線で「浜松観光バス」の運行する大型観光バスが本線上で停止。そのまま立ち往生した。

この直後、後続の大型トラックが車体左後部に追突。シートベルト未着用だったバスの乗客が投げ出されて22人が打撲などの軽傷を。追突してきたトラックを運転していた男性も胸をハンドルにぶつけて軽い打撲を負っている。

後の調べで、このバスは燃料切れを起こしていたことが判明。バスの運転手も「普段よりも燃料の消費が早かった」などと供述。当初予定より一つ手前のインターチェンジ(IC)で降りて給油しようとしたが、間に合わずに立ち往生したことがわかった。また、運転手は燃料が切れたことのみに気を取られ、本線上に立ち往生した後も三角表示板を立てるなどの衝突防止措置を怠っていたことも明らかになった。

中部運輸局ではこの点を重視。「乗務員の様々な不手際が重なり、乗客が負傷した」と判断し、バスを運行していた会社に対し、当該の車両と同クラスの大型観光バス車両1台について、10日間の使用停止とする行政処分を実施した。

《石田真一》

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