三菱自動車は29日、中村裕一・元会長ら7人の元役員に対して、総額11億3500万円の損害賠償請求訴訟を東京地方裁判所に起した。
同社は3月末にこれら7人に対して退職慰労金の手取額相当分の返納を求める方針を明らかにしていた。しかし話し合いがまとまらず法的措置をとることにした。
リコール隠し問題に関連したもので、当初、合計13億円の返納を求めていた。しかし社内調査の結果、クラッチハウジングに関するリコール隠しで、河添克彦・元社長の関与は明らかでなく、責任は問えないとして相当額を減額した。
その他の6人は退職金相当額のままを請求する。