謎の金属片、全国47都道府県すべてに

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国土交通省は8日、道路のガードレールに付着した金属片が同日午後の時点で、全国47都道府県の3万7893カ所で発見されていたことを明らかにした。

クルマとの接触事故で車体から剥離した金属片が主としているが、事故によって生じたとは説明できないものもあるという。

これは国土交通省が明らかにしたもの。この金属片については5月30日、埼玉県内で発生した負傷事故に伴って最初の1枚が発見。その後、全国各地で次々に発見され、ついには全国の47都道府県を“制覇”。

道路管理者別で見た場合、都道府県や政令指定都市が管理する国道(いわゆる3ケタ国道)や地方道が最も多く、1万8903カ所で発見されている。次いで市町村道の1万4394カ所。国が管理する国道(一般国道)の4188カ所。日本道路公団などが管理する有料道路408カ所となる。

発見された金属片の形や大きさはまちまちで、大半はクルマとガードレールが接触した際、車体から剥離したものとみられている。

ただし、すべてが事故によって生じたとは言えず、中には接触痕が無いガードレールに金属片が存在した例、塗装や材質からクルマに使われる鉄板ではないと分析された例、ガードレールを固定するボルトを故意に緩め、金属片を挟みこんだ後に再締結したとしか思えないような例もあり、国交省も判断に苦しんでいる。

また、この金属片による負傷者の数も増え、合計9件となった。

最も古い案件は1998年1月に三重県内で発生しており、この際には14歳(当時)の少年が右足の神経を一部断裂する重傷を負っている。これ以外に今年5月末までに東京、愛知、徳島、千葉、埼玉、長崎の7都県で事故が発生し、被害者は車道側を走行していた自転車に乗った人が最も多かった。

国交省では金属片が発生した原因や、事故対策を検討する調査委員会の設置も発表。全国の道路管理者から情報提供を受けながら、分析に当たりたいとしている。また確認された金属片については、8日までにおおむね除去された。

《石田真一》

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