レクサスのクルマは既製品ではない。オーナーの好みを可能なかぎり反映させることができるように、受注生産のスタイルを取る。コ
ンサルティングデスクと呼ばれる商談スペースで実際に使われる内装材に触れたり、外装色の見本を眺めながらそれぞれのクルマ=“Myレクサス”を作り上げていく。
オーナーそれぞれの個性が表れたクルマだからこそ、レクサスでは「○○様のMyレクサス」といった呼称を使う。
発注したらそこで終わり…ということではなく、クルマの機能を説明するDVDビデオを同梱したウェルカムキットがすぐに届けられ、納車までの間に主要機能の予習をすることができる。自分だけのMyレクサスと出会うその日まで、期待を高めていくという演出だ。
納車は専用のプレゼンテーションルームで行う。オーナーはここで初めてMyレクサスと対面することになるが、クルマの引き渡しを受けてすぐ出発というわけにはいかない。希望によっては省略も可能だが、Myレクサスに魂を入れるレセプションが約1時間に渡って行われる。
実はこの時間の大半は『G-Link』の機能紹介に割り当てられている。G-Linkはレクサスのホスピタリティを日常使用でも味わってもらうために必要不可欠なサービスだけに、これを使ってもらわなくてはレクサスの醍醐味は味わえない。だからこそ、かなり細かいところまで使い方をレクチャーするという。
テレマティクス対応カーナビは多機能だけに「使いこなせない」というオーナーが多く、説明するディーラーのスタッフが「わからない」となってしまえば、そこでもうお手上げの状態となってしまう。
レクサスではオーナーからの疑問に答えることはもちろん、「こういう便利な機能がありますよ」と教えるため、G-Linkについてもかなり勉強しているという。
Myレクサスのナビに自宅の位置を入力し、レクサスオーナーズデスクのオペレーターへ接続テストを行ったところで一連の行事は終わる。
そして、オーナーとMyレクサスの物語が始まるのだ。