暴走族の活動資金稼ぎでひったくり

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83歳の女性がひったくりの被害に遭い、路上に引き倒されたことが原因で死亡した事件について、神奈川県警は16日、暴走行為を行ったとして警察に逮捕されていた19歳の少年がこの事件に関与していたことを明らかにした。

少年は同日までに強盗致死容疑で再逮捕された。

神奈川県警・捜査1課によると、問題の事件は2004年8月13日に発生している。同日の午後7時ごろ、横浜市神奈川区三ツ沢中町付近の市道で、買い物を終えて帰宅途中の83歳女性が、後方から原付バイクで接近していた若い男に持っていたバッグを奪われた。

女性はバッグを奪われた際、引き倒されるようにして後方へ転倒。路上に頭部を叩きつけられた。女性は通行人などに発見され、近くの病院に収容されたが、事件から3日後に脳挫傷などが原因で死亡している。

警察では強盗致死事件として捜査を行っていたが、今年春に道路交通法違反(共同危険行為)で逮捕された暴走族メンバーに所属する19歳の少年が「暴走族の活動資金や、遊ぶカネを稼ぐためにひったくりをやった」と自供。

横浜市神奈川区周辺で発生していてた15件以上のひったくり事件に関与していたことがわかった。

捜査員が未解決のままだった女性死亡の事件についても話を聞いたところ、少年は「それも自分だ」と供述。女性が死亡したことを報道で知り、奪ったバックや財布などを後輩のメンバーに指示し、川などに廃棄していたことについても認めた。

警察では慎重に裏付け捜査を進めたが、少年の供述には容疑者本人しか知りえない情報が含まれていたことや、事件当時の状況から「関与は間違いない」と判断。強盗致死容疑での逮捕に踏み切った。

《石田真一》

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