10日、宮城県東松島市内にあるJR仙石線の踏切で、踏切内に立ち往生した普通トラックと、通過しようとしていた上り普通電車(石巻発、あおば通り行き)と衝突する事故が起きた。
トラックは踏切を通過する直前にクレーンアーム下げ忘れを起因とした別の事故を起こしており、警察では過失往来危険容疑で調べを進めている。
宮城県警・石巻署によると、事故が起きたのは10日の午前11時30分ごろ。
東松島市矢本町浦付近のJR仙石線・東矢本−矢本駅間にある踏切で、荷台部分に設置されたクレーンアームを下げ忘れたまま走行していたトラックが、踏切手前に設置された高さ制限を知らせるワイヤーにアームを引っ掛けた。
運転していた30歳の男性はそれを知らずに走行を続けたが、結果としてアームでワイヤーを強く引っ張る状態となり、トラックは踏切中央部まで進んだものの、そこから先には進めなくなってしまった。
トラックは踏切内に立ち往生したが、そこに上り普通電車が接近。電車の運転士は踏切内で止まっているトラックの存在に気がついて減速したが、完全にはスピードを落とすことができず、荷台付近に衝突した。
衝突によってトラックは荷台が大破したものの、運転席部分に大きな損傷はなく、運転していた男性は打撲などの軽傷で住んでいる。また、電車の乗客乗員37人にケガは無かった。警察ではトラックを運転していた男性から過失往来危険容疑で事情を聞いている。
この事故によってJR仙石線は上下合わせて10本の電車が運休。約3000人の足に影響が出た。