15日、滋賀県大津市内の名神高速道路上り線で、大型トラックや乗用車など4台が関係する多重衝突事故が起きた。この事故で3台が漏れた燃料に引火して炎上、乗用車を運転していた55歳の男性が車外へ脱出できず、焼死している。
滋賀県警・高速隊によると、事故が起きたのは15日の午前2時20分ごろ。
大津市月輪5丁目付近の名神高速道路上り線・草津パーキングエリア(PA)付近で、26歳の男性が運転する大型トラックの後部に、このトラックの後続を走行していた55歳男性運転の乗用車が追突した。
乗用車はその場に停止したが、これを避けきれなかった後続の大型トラック2台が次々に追突。乗用車は前方で停止したトラックとの間に挟まれるような状態となり、車両4台が関係する多重衝突事故に発展した。
乗用車は原型を留めないほど大破。燃料タンクが破損したことによって漏れ出したガソリンに何らかの火が引火。後ろから衝突してきたトラックにも引火し、3台が全焼する二次被害も起きた。
3台のトラックの運転手は車外に脱出。それぞれ打撲などの軽傷を負ったが、乗用車を運転していた男性は脱出することができず。鎮火後に車内から遺体で発見されている。
現場は見通しの良い片側3車線の直線区間。詳しい事故の原因は検証中だが、現状ではPAに入ろうとしていたトラックが減速を開始したことに乗用車の運転手が気がつかず、そのまま追突したことが原因ではないかと警察では推測している。
現場付近はクルマの撤去作業や現場検証などで約5時間30分に渡って通行止めとなったが、隣接するPAを迂回経路として使用したため、大規模な渋滞は発生しなかった。