駐車場で車上荒らしの現場を発見され、逃走を制止しようした男性をクルマではねて死亡させたとして、強盗殺人罪に問われた33歳の男について、最高裁が上告を棄却したことがわかった。決定は今月11日付け。
問題の事件は2001年12月14日に発生している。兵庫県姫路市内のファミリーレストラン駐車場で、交際中の女性のクルマを物色している男を当時26歳の男性が発見した。
男は仲間の乗るワゴン車に乗り込んで走り去ろうとしたため、男性は駐車場の出口に立ちはだかるなどして一味の逃走を阻止しようとしたが、男はクルマを突進させて男性をはね、逃走した。
男性は近くの病院に収容先されたが、全身を強打したことが原因で死亡している。
その後、2003年に31歳(当時)の男を中心に、親族で構成される車上荒らしグループが逮捕・起訴され、公判がスタート。
男は公判で「殺意は無かった」と主張していたが、一審の神戸地裁姫路支部は「未必の殺意があった」と認め、無期懲役の判決を。その後に行われた控訴審で大阪高裁もこれを支持して無期懲役としていた。
男は上告していたが、最高裁第2小法廷はこれを棄却。これによって無期懲役の刑が確定することになった。