13日、広島県府中市内の県道で、トラックが故障して立ち往生したとの通報を受けて現場に駆けつけた警察官に対し、このトラックを運転していた36歳の男が包丁を片手に警察官を追い掛け回す事件が起きた。男は銃刀法違反の現行犯で逮捕された。
広島県警・府中署によると、事件が起きたのは13日の午前8時5分ごろ。これに先立つ同日の午前7時55分ごろ、警察に対して「トラックが故障して県道で立ち往生した」との通報が寄せられた。
同署はトラックの運転手から事情を聞くため、地域課のパトカー1台を現場となった府中市上下町矢多田付近の県道に急行させた。
現場に到着した43歳の男性巡査部長は、トラックの横に立っていた男に故障状況などの事情を聞くために接近したところ、この男が突然包丁を持って暴れだした。
巡査部長は身の危険を感じてパトカー車内に退避。一時的にその場を離れ、応援を要請。これを受けて駆けつけた警察官約20人で男を包囲して取り押さえ、銃刀法違反の現行犯で逮捕している。
この際、男が暴れたため、パトカー数台が蹴られるなどの被害を受けた。
逮捕されたのは大阪府内に在住する36歳の男。包丁を振り回した動機についてはわかっていないが、違反取り締まりなどに不満を持つ言葉を叫んでいたなどの情報もあり、警察では慎重に捜査を行う方針だ。