GMは昨年1月に公表した収益ガイドラインを、今季80%も下回る見込みであることを明らかにした。この結果を受け、全社員のおよそ25%をリストラする大胆な組織改革に着手、なんとか赤字を減少させるための努力を行うことを発表。
同時に、会長のリック・ワゴナー氏は自社株を自ら5万株購入し、「私財を投げ打ってでも会社を守る」という排水の陣の姿勢をも明らかにした。
しかし、リストラの対象となるのは人員だけではない。新世代のリアドライブトレインとして開発が続けられて来た「Zeta」アーキテクチャーも開発中止となり、その結果2007年には『GTO』を含むプレミアムリアドライブカーの開発が中止あるいは無期延期となる。
昨年のデトロイトで「今後数年間に20以上の新モデルを発表する」と公言し、その通り次々と新モデルを発表して来たGMだが、その売り上げはインセンティブにもかかわらず伸びておらず、マーケットシェアも続落している。
すでに市場では一部でGM株をジャンクボンド扱いする動きも見られており、経営陣は世界一の自動車メーカーの看板を守る、という責務に追われている。