警察は身内に甘い?

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青森県警は4日、飲酒運転が要因の接触事故を起こし、道路交通法違反容疑で逮捕されていた八戸署・地域課所属の巡査長に対し、停職6カ月の懲戒処分を命じた。巡査長は同日付けで依願退職を届け出ており、同署はこれを受理している。

青森県警・監察課によると、問題の事故は2月26日に発生している。同日の午後0時50分ごろ、八戸市小中野付近にあるスーパーマーケットの駐車場で、駐車しようとしていた乗用車が目測を誤り、後方に止まっていた別の乗用車に追突する事故が起きた。

追突された側の運転手は、追突してきたクルマの運転者が酒臭いことに気づいて警察に通報。駆けつけた同署員は追突した側の運転者が、同じく地域課に勤務する43歳の巡査長であることを確認した。

続いて実施されたアルコール検知では、酒気帯び相当量を検出。巡査長自らが「前夜から未明まで焼酎を中心に飲酒していた」と認めていたこともあり、道交法違反(酒気帯び運転)の現行犯で逮捕。その後に釈放していた。

監察課ではこの巡査長に対する処分を検討してきたが、飲酒後約10時間が経過していることが判明したため、停職処分を4日付けで明示。巡査長はこれを受けて依願退職しているという。

この処分、一見は厳しいように思えるが、そうではない。青森県では警察官や教員を含む県の職員に対して2003年4月から「酒気帯び運転で検挙された場合には原則として懲戒免職」という方針を打ち出している。これに該当し、処分を受けた人も多い。

とろこが、今回は時間経過を理由に処分は停職に留まった。実は「飲酒からの時間が相当経過している場合には停職処分に留めることができる」という規定もあり、これが逃げ道のひとつとして機能している。

今回の件では、正にこの逃げ道が判断として使われたことにもなる。身内に甘い警察?

《石田真一》

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