神奈川県警は24日、様々な口実で振り込め詐欺(おれおれ詐欺)を繰り返していてたとして、詐欺グループのメンバー5人を詐欺容疑で逮捕した。警察では押収した資料を分析、グループが実施してきた騙しのテクニックを明らかにしていくとしている。
神奈川県警・捜査2課によると、振り込め詐欺を繰り返していたとして逮捕されたのは、26歳の男を筆頭とする詐欺グループ。他のメンバーは20−23歳の男で構成されていた。
直接の逮捕容疑は2004年9月13日に起きた事件。
この際には愛知県名古屋市昭和区内に在住する59歳の女性に警察官を装って電話を掛け、「息子さんが交通事故を起こし、相手側のクルマに同乗してた妊娠中の女性が破水した。このままだと流産の可能性もあり、業務上過失致死に問われるかもしれない。示談すれば何とかなる」と虚偽の内容を説明。
指定した銀行口座に示談金として現金499万円を振り込ませ、騙し取った疑いがもたれている。
また、グループが使っていた部屋からは、振り込め詐欺用とみられる4種類の台本も見つかっている。その中にはアダルトサイトを閲覧したとして会費を架空請求する際に使ったものや、テレビ局の関係者と偽って「モーニング娘。の妹的なユニットのメンバーに抜擢された」と称してボイストレーニング代金の振込みを求めるものなど、実に多様だったという。
室内からは他人名義の預金通帳が約20人分発見されたほか、各種名簿も見つかっている。この中には小中学生を対象としたものがあり、これは前述のオーディション詐欺に使われていたとみられている。
警察では押収した資料を分析。台本が実際に使われた可能性もあるとみて、逮捕したメンバーを厳しく追及していく方針だ。