人命よりもゲーム…ひき逃げ少年逮捕

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22日、広島県福山市内の国道で、信号待ちをしていたクルマに後方から走ってきた別のクルマが追突して逃走。さらに前方の交差点で横断歩道を歩いていた男性をはねて死亡させる事故が起きた。

運転していた少年は事故現場にクルマを放置して逃走していたが、事故から約1時間後に発見。業務上過失致死と道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で緊急逮捕されている。

広島県警・副山西署によると、事故が起きたのは22日の午後8時40分ごろ。福山市今津町3丁目付近の国道2号線の交差点で、信号待ちをしていた乗用車に後方から走ってきた別の乗用車が追突した。

乗用車はその場で停車せず、さらに100mほど先にある別の交差点で横断歩道を渡っていた22歳の男性に衝突。この男性を数メートル弾き飛ばすとともに、近くにあるガソリンスタンドに突っ込んでようやく停止している。

はねられた男性は近くの病院に収容されたが、頭を強打しており、間もなく死亡した。

運転していた若い男は現場にクルマを放置したまま逃走しており、警察では死亡ひき逃げ事件として捜査を開始。クルマの所有者から事情を聞いたところ、知り合いの18歳少年に貸していたことが判明。

この少年が頻繁に立ち寄るという現場近くのゲームセンターを捜索したところ、ゲームに興じている少年を発見。事故を起こしたことを大筋で認めたとめ、業務上過失致死などの容疑で緊急逮捕している。

警察の取り調べに対し、この少年は「人をひいたのはわかったが、血を流したまま動かなくなったので怖くなって逃げた。恐怖を忘れようとゲームをしていた」と供述している。

目撃者の話によると、少年は路上に倒れていた男性をしばらく見つめていたが、何事もなかったかのようにその場から徒歩でゲームセンターに向かったという。また、ゲームセンターに到着してからも普段通りにゲームに夢中になっていたという証言もある。

事故は著しい速度超過が原因とみられ、クルマは二度の衝突で前部が大破していた。警察では少年からさらに事情を聞き、事故の全容解明に当たりたいとしている。

《石田真一》

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