5日、千葉県松尾町内の県道で、道路を歩いていた8人の男女が後方から猛スピードで走行してきたクルマにはねらる事故が起きた。この事故で4人が全身を強く打って死亡、4人が重軽傷を負っている。
クルマは現場から逃走していたが、警察では翌6日に自首してきた31歳の男を業務上過失致死傷と道路交通法違反(無免許運転)容疑で緊急逮捕している。
千葉県警・成東署によると、事故が起きたのは5日の午後9時20分ごろ。松尾町下野付近の県道で、近くの飲食店から出てきたばかりの男女8人が、後方から走ってきたクルマに相次いではねられた。
クルマは比較的高い速度で走行していたとみられ、はねられた8人は数十メートルの区間に分散するように倒れており、このうち59歳の男女4人が全身打撲が原因で死亡。他の4人も重軽傷を負った。
事故を起こしたクルマはそのまま走り去っており、警察では死亡ひき逃げ事件として捜査を開始したが、翌6日朝に「何かにぶつかったかもしれない」と同署に出頭してきた31歳の男を業務上過失致死傷と道交法違反(無免許運転)の容疑で緊急逮捕している。
男は「飲酒運転の発覚を恐れた」と供述。事故から約11時間後の検知でも呼気1リットルあたり0.03ミリグラムのアルコールを検出している。
押収された軽自動車は前部を中心に原型を留めないほど大破しており、取り調べで男は「70km/h程度で走行していた。気が動転していて、ブレーキを掛けられなかった」などと供述しているが、破損の状況から、実際にはそれ以上の速度が出ていたことは確実とみられる。
警察では危険運転致死傷容疑の適用も視野に入れ、さらに調べを進めていく方針だ。