広島県警は3日、先月30日に広島県福山市内で重傷ひき逃げ事故を起こし、事故現場にクルマを放置して逃走していた19歳の少年を業務上過失傷害と道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕した。少年は容疑を大筋で認めている。
広島県警・福山東署によると、問題の事故が起きたのは1月30日の午後4時40分ごろ。福山市北美台付近の市道で、走行中の乗用車が対向車線側に逸脱して進入し、順走していたクルマ2台と相次いで衝突した。
この事故で3台のクルマは大破し、60歳の女性が全身打撲で重傷を負ったほか、1人が軽傷を負ったが、逸脱してきたクルマを運転していた男はクルマを現場に置き去りにして徒歩で逃走していた。
警察では重傷ひき逃げ事件として捜査を開始。事故を起こしたクルマを所有する福山市内在住の少年から任意で事情を聞いていた。
この少年は違反累積で免許を停止されており、調べに対しては「自分は運転していない。事故なんて知らない」など供述していた。
だが、少年は取り調べ中、今回の事故によって打撲したと思われる部位を無意識に触っており、これを見た捜査員が追及したところ、「無免許の発覚を恐れて逃げた」などと、事件への関与を自供したため、逮捕に踏み切った。