2人死亡の責任は被れない…身代わりを自供

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千葉県警は2日、1月23日に千葉県君津市内で発生し、3人が死傷した交通事故で、事故の発端となったクルマを運転していたのは16歳の少年であったことを明らかにした。

当初このクルマを運転していたとされた18歳の少年が身代わりになったことを自供したことで発覚することになった。

千葉県警・君津署によると、1月23日の午後5時10分ごろ、君津市北久保1丁目付近の県道で乗用車が中央分離帯(高さ15cm、幅95cm)を乗り越えて対向車線側に進入。対向車線を順走していた35歳の女性が運転する軽自動車と、40歳の女性が運転する乗用車に次々と衝突した。

この事故で軽自動車を運転していた女性と、助手席に同乗していた68歳の女性が全身を強く打ち、間もなく死亡。乗用車を運転していた女性も打撲などの軽傷を負った。また、逸脱側のクルマを運転していたとされる18歳の少年が軽傷を、同乗していた16歳の少年が胸部打撲の重傷を負った。

警察では事故当時に行った聴取を基に、運転していたのは18歳の少年としてきたが、この少年は事故の翌日になってから2人の死亡を知り、家族に対して「実は自分は運転しておらず、同乗しているとされた16歳少年の身代わりになっただけ」と告白。これを受けた家族が警察に通報していた。

警察が改めて行った事情聴取の際にも、少年は「免許を持っていないことはわかっていたし、軽い気持ちで身代わりを了承してしまったが、さすがに2人死亡の責任を被ることはできない」と供述。身代わりの事実を全面的に認めた。

この事実を基に警察では16歳の少年を追及したところ、あっさりと自分が運転していた事実を認めた。少年は事故当時に胸部打撲のケガを負っていたが、これはハンドルに胸を打ちつけたことで生じていたことも判明している。

新たな事実が発覚したことにより、同署は16歳の少年を業務上過失致死傷と道路交通法違反(無免許運転)の容疑で逮捕。18歳の少年については犯人隠避と道交法違反(無免許運転幇助)の容疑で取り調べを行う方針だ。

《石田真一》

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