25日、新潟県長岡市内の県道で、対向車線を逆走してきた乗用車と順走してきた別の乗用車が正面衝突する事故が起きた。
この事故で逆走車を運転していた山古志村役場で村民課長職にある男性と、順走車を運転していた女性が重傷を負っている。
新潟県警・長岡署によると、事故が起きたのは25日の午後8時10分ごろ。長岡市深沢町の県道で、対向車線を逆走してきた乗用車が、順走していた別の乗用車と正面衝突した。
2台は衝突によって大破し、双方のクルマを運転していた2人は近くの病院に搬送されたが、逆走車を運転していた58歳の男性が骨盤骨折、順走車を運転していた57歳の女性が腰椎骨折の重傷を負っている。
逆走車を運転していた男性は中越地震で全村避難の指示を受けた山古志村役場で村民課長職にあり、自身も長岡市内の仮設住宅で生活している。
山古志村役場の全職員は震災以後、土日の休みを返上して働いており、この男性は当日は午後3時ごろまで勤務していたとみられる。しかし、事故当時は酒気帯びの状態だったとみられており、警察では勤務後にどこかで飲酒したものとみて、男性の回復を待って事情を聞く方針だ。
また、事故現場となったのは中央分離帯のある片側2車線の道路で、近くに分離帯を乗り越えたような形跡が見当たらないことから、警察では男性のクルマが事故現場のかなり手前にある交差点から対向車線側に進入した可能性が高いとみている。