4年前のバスジャック、パチスロのコイン窃盗がきっかけで解決

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大阪府警は17日、2000年7月に大阪府守口市内で空港リムジンバスを手製爆弾のようなもので脅して一時乗っ取り、乗客から現金を奪って逃走したとして72歳の男を強盗容疑で逮捕した。男は容疑を大筋で認めている。

大阪府警・捜査1課によると、強盗容疑で逮捕されたのは、和泉市内に在住する男。問題の事件は2000年7月16日に発生している。

同日の午後6時ごろ、守口市内の近畿自動車道下り線を走行していた関西空港交通のリムジンバス(関西空港発、JR茨木駅行き)が、客を装って乗り込んだ男に乗っ取られた。

男は手りゅう弾のようなものを運転手や他の乗客に示し、「このバスは俺が乗っ取った。騒ぐとバスごとぶっ飛ばす。今すぐカネを用意しろ」と脅した。

しかし、走行中のバスに多額の現金などあるわけがなく、男は2人の乗客が持っていた現金約11万7000円を奪い、阪和自動車道の堺インターチェンジ付近でバスを降りて逃走ししている。

目撃者がバス車内にいた6人のみで、犯人の遺留品も料金箱に残されていた乗車券のみという状態で、迷宮入りの可能性が高いと言われていた。

事態が動いたのは今月2日。堺市内のパチンコ店で他の客からパチスロ用のメダルを盗んだとして大阪府警・堺南署が窃盗容疑で任意の事情聴取を受けた72歳の男から採取した指紋が、バスジャック事件の際に乗車券から採取された容疑者の指紋と一致したことがわかった。

警察ではバスジャック容疑でも男の事情聴取を続けたところ、「滞納している家賃を払うために多額の現金が必要だった。自転車のチューブなどで手りゅう弾に見せかけるものを作り、西鉄バスジャック事件をヒントにして犯行に及んだ」と自供。17日までに強盗容疑で逮捕した。

《石田真一》

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