13日、兵庫県姫路市内の山陽自動車道上り線で、大型トラックが緩やかな左カーブを直進して中央分離帯を突き破ってのり面を滑走し、交差する播但連絡道に転落した。
大破したトラックは播但連絡道の上下線を塞ぎ、約7時間に渡って一部区間が通行止めとなった。
兵庫県警・高速隊によると、事故が起きたのは13日の午前3時ごろ。姫路市飾東町佐良和付近の播但連絡道を通行していたクルマのドライバーから「大型トラックが中央分離帯に突っ込み、上下の車線を塞いでいるようだ」との通報が寄せられた。
同隊が現場に急行したところ、大型トラックは播但連絡道の中央分離帯を突き破り、上下線を直角に横切るような状態で停止していた。運転席部分は押し潰されたように大破しており、運転していた58歳の男性は近くの病院に収容されたが、首の骨を折るなどして全治約2-3カ月の重傷を負っている。
現場で急ハンドルを切った状態で突っ込む角度ではなかったため、周辺の捜索を行ったところ、意外な事実が判明した。
実はこの大型トラック、播但連絡道を走行中に事故を起こしたわけではなく、約9m上を交差するように通る山陽自動車道上り線を走行中にカーブ逸脱の事故を起こしていたのだ。
トラックは山陽道上り線の緩やかな左カーブを曲がれずに直進。そのまま中央分離帯に激突してこれを突き破り、のり面を滑走するような状態で播但連絡道に転落したとみられる。
荷台には約6トンの生鮮野菜が搭載されていたが、荷台が破壊したことによってこれらが周辺に散乱してしまった。トラック自体はもちろん、散らばった野菜の片付けにも手間取り、播但連絡道は約7時間に渡って事故区間を含む豊富インターチェンジ(IC)−花田IC間が不通となった。