三菱自動車工業の多賀谷秀保社長は8日の中間決算発表の席上、経営再建計画の一環として打ち出していた本社の京都移転について「基本方針に変更はない」とする一方、「移転の時期、形態については検討中」と述べた。
同社は2006年度をめどに、エンジン工場のある京都市への本社機能の全面移転を決めている。しかし、移転に伴って退社する従業員が多数にのぼる見通し。
このため、社内には全面移転への慎重論も出ている。多賀谷社長の発言は、移転の基本は変えないものの、一部機能を東京に残すこともあり得るとの方針を示唆した形だ。