滑りやすいと承知で高速走行…容疑を危険運転に

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北海道警は14日、5人が死傷する事故を起こし、業務上過失致死傷容疑で捜査していた21歳の男の容疑を変更。「危険を認識しつつ、高速度で走り抜けた」という行為を故意とみなし、危険運転致死傷容疑で書類送検した。

事故が起きた場所は直線路で見通しも良いが、こうした道路での事故で同容疑を適用するのは珍しい。

北海道警・美幌署によると、問題の事故は今年6月10日に発生している。同日の午後5時ごろ、津別町最上付近の町道で、20歳(当時)の男が運転する乗用車が路外に逸脱した上で電柱に激突した。

衝突によってクルマは大破し、2人が死亡。運転者を含む3人が重軽傷を負った。

事故当時は雨が振っており、わだちには水たまりができている状態だったが、男は100km/h以上の高速度で走行。いわゆる「ハイドロプレーニング」に陥り、制御不能となり路外に逸脱したことが後の調べで判明している。

警察では男の回復を待って取り調べを開始したが、男は「アルバイトに遅刻しそうになり、先を急いでいた」と、高速度で走行していたことを認めた。

警察ではこの供述をもって「危険を認識しながらも、高速度での運転を故意に行っていた」と認定。業務上過失致死傷ではなく、危険運転致死傷容疑で書類送検することを決めた。

危険運転罪の適用基準には「制御困難な高速度での走行」というものがあるが、これまではカーブでの事故で適用されることが中心で、今回の事故のように見通しの良い直線路で適用された例は少ない。

警察では「直線路」という、危険運転罪適用の上ではネガティブファクターとなることは承知の上で、「事故現場は雨になると滑りやすいということは容疑者本人も知っており、それにもかかわらず減速しなかったことを重視した」とコメントしている。

検察側が起訴までの間、運転者の行動を故意と認定するかは未知数で、起訴時に容疑が戻される可能性も少なからず残されている。
《石田真一》

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