『ティーダ』から採用されたカーウイングス対応の新型DVDナビゲーションは、ステアリング左側に設けられたスイッチによって、ナビ機能の大部分を操作することが可能だ。
日産自動車の電子技術本部IT開発部・ITユニット開発グループの奥山慎也さんは「通常はステアリングのスイッチだけでナビの機能を使うことができます。慣れてくれば手を離す必要もないでしょう」と語る。
中央に位置したマルチファンクションスイッチを囲むように、主要機能へのショートカットキーが配置されているが、これはステアリングスイッチの「ENTER」キーを長押しすることで、まったく同じ機能の選択画面がモニターに表示されるようになっている。
メニュー項目は画面左側へ縦一列に配置され、ENTERキーを上下方向に動かすことで選ぶことができる。選択する場合はENTERキーを軽くプッシュすればよい。
マルチファンクションスイッチの場合は項目選択を回転操作で行い、プッシュでENTERとなる仕組み。使い勝手の良さを追求した自信作というだけあり、これまでに発表されたどのナビよりも簡単に扱える。
「経路設定などの操作もひとつのキーを上下させたり、あるいは押すだけで直感的に、しかも単純なプロセスのみで行えるため、ナビの操作が苦手でこれまで敬遠してきた年齢層の人に対してもアピールできます」と奥山さん。
日産の場合、これに加えて有人オペレーターサービスも用意されており、携帯電話を接続すれば目的地設定の依頼もできる。正に「初心者にお勧めしたいナビ」といえる。
唯一惜しいと思ったのは、これだけ高機能なナビにも関わらずティーダのカタログではナビの存在が目立っていないということ。見開きページに運転席付近のアップがあるのだが、これに採用されているのはナビなしの標準モデル。ナビやオーディオを扱ったページでの機能説明も最小限に留まる。
ティーダにナビを付けようと思い立ったなら、ナビ付きモデルを選んで試乗し、その良好な操作感を味わってほしい。ナビを使い慣れた人なら完成度の高さが。初心者であればユーザーフレンドリーな操作性が瞬時に理解できるはずだ。