クルマを吹き飛ばした爆弾、別の事件でも

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大阪府警は19日、昨年7月に大阪市内で起きた自動車爆破事件で、手製の爆弾を作り、犯行を行った暴力団員に渡していたとして、今年4月に逮捕された35歳の元自衛官が、共犯の暴力団員から依頼を受け、複数の爆弾を製造していたことを明らかにした。

この爆弾も別の事件で使われた可能性が高いとみられている。

大阪府警・捜査4課によると、手製の爆弾を製造・販売していたとして、19日までに爆発物取締罰則違反容疑で再逮捕されたのは35歳の元自衛官と、32歳の暴力団員の2人。

元自衛官の男が作った手製爆弾は昨年7月23日に大阪府内で使用されている。昨年7月13日の朝、大阪市平野区西脇付近の国道25号線で路上駐車していた乗用車に対して鉄パイプ爆弾が投げ入れられ、これが直後に爆発。乗っていた男性2人が重軽傷を負った。

負傷した男性は酒席で暴力団員とトラブルを起こして同所に呼び出されており、警察ではこの暴力団員が2人を殺害する目的で犯行に及んだものとして捜査を行い、今年4月までに爆弾を製造した元自衛官と、犯行に及んだ暴力団員の2人を逮捕している。

警察ではこの2人を追及して余罪が無いかどうかを調べていたが、元自衛官の男は「今年1月ぐらいにも手製爆弾を製造し、紹介を受けた男に5万円で譲り渡した」と自供した。一緒に逮捕された組員の男も「自分の紹介で、別の組の関係者に大阪市内で売り渡した」とこれを大筋で認める供述を行っていた。

その後の調べで、この爆弾が福岡県内で発生した暴力団抗争で使用された可能性が高くなり、警察では爆弾を買い取ったとみられる29歳の暴力団員を爆発物取締罰則違反容疑で逮捕。先に逮捕した2人についても事件に間接的に関与したとみなし、再逮捕している。

取り調べに対して3人は容疑を大筋で認めており、警察では他にも爆弾を引き渡した相手がいないかどうかについて調べを進める方針だ。

《石田真一》

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