捜査車両を私用に使い、通行料も払わなかった警部補

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大阪府警は19日、私用で捜査車両を無断で使うとともに、高速道路の料金についても公務と偽って支払いを免れていたとして、府警本部の警部補を書類送検するとともに、懲戒処分を実施した。警部補は同日付で依願退職している。

大阪府警・監察室によると、虚偽有印公文書作成と詐欺の容疑で書類送検されたのは、府警本部の銃器対策課に所属する54歳の警部補。

この警部補は昨年11月から今年4月に掛けての合計4回に渡り、銃器対策課が持つ捜査車両を無断で使用して徳島県内の実家に帰省。そして公務自動車証明書を使い、捜査と偽って高速道路の通行料金の支払いを免れた疑いがもたれている。

この件については今年4月、府警に対して「週末になると徳島へ捜査目的で向かう警察官がいるが、本当に公務なのか」という匿名の電話があり、監察室が内偵を行ったところ、この警部補の存在が浮上した。

通常、公務自動車証明書は使う直前に申請し、枚数を限定して交付することになっている。しかし、銃器対策課が使用する捜査車両ではこれが車内に必ず置いてある状態となっていることが多く、急な出動もあるために捜査車両を使って帰宅することも暗に認められているという。

警部補はこれを悪用し、100%私用のために使っていた。

監察室の調べに対して、この警部補は「高速の通行料金を浮かせたかった。公務自動車証明書を30枚ぐらい使ってしまった」と供述している。

府警では「不正使用は明らか」として、この警部補に対して減給100分の10を3カ月の懲戒処分を命じるとともに、直属の上司に対しても監督責任を問うかたちで警務部長訓戒の処分が実施されている。

《石田真一》

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