愛知県警は22日、今年6月に駐車を巡る交通トラブルから男性をナイフで刺し、殺人未遂容疑で逮捕された男を、逃亡中に女子大学生を拉致・監禁していたとして、身代金目的略取や逮捕監禁などの容疑で再逮捕した。
愛知県警・捜査1課によると、身代金目的略取や逮捕監禁容疑で再逮捕されたのは、北海道出身で34歳の男。
この男は6月18日の深夜、豊川市三谷原町付近の路上に駐車していたクルマの中で寝ていた際、近隣に住む49歳の男性に注意されたことに腹を立て、持っていたナイフで男性の腹などを刺して逃走した。男性は全治1カ月の重傷を負っている。
警察では殺人未遂事件として捜査、付近で車上生活をしてたいた男が容疑に関与していた可能性が高くなり、6月29日に殺人未遂容疑で逮捕した。
ところがこの事件の捜査の過程で、男が「女子大生を連れ去って、車内に監禁した」と供述。これが豊川市内で6月24日に発生していた女性の逮捕監禁事件であることが後に判明した。
事件は6月24日深夜に発生。同日の午後9時ごろ、豊川市三谷原町付近の市道で自転車で帰宅途中だった19歳の女性がクルマで通り掛かった男に通行を阻まれ、顔などを殴られた上でクルマの中に引きずり込まれて監禁された。
女性は約15時間に渡って車内に監禁され、翌25日の正午過ぎに豊橋市内で解放されている。
男は女性を監禁した理由については「カネが無くなったので、身代金を目的に誘拐した」と供述。女性から自宅の電話番号を聞き出し、200万円を求める電話を掛けたという。
ところが現金の受け渡しには失敗。女性が腹痛を訴えたので扱いが面倒になり、病院の手前でクルマを止めて解放したという。女性が病院に助けを求めたことで事件が発覚しており、この部分が供述と事実の一致した点となり、男の犯行と断定された。