救急車、路上に寝ていたホームレスをはねる

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9日未明、東京都新宿区にある救急指定病院の敷地内で、救急車が地下駐車場の入口付近の路面に倒れていた男性をはねる事故が起きた。男性は出血多量によるショック症状で約1時間後に死亡した。警察では事故に至った原因を調べている。

警視庁・戸塚署によると、事故が起きたのは9日の午前3時35分ごろ。新宿区下落合3丁目付近にある救急指定病院の地下駐車場入口付近で、交通事故の負傷者を搬送中の東京消防庁・練馬消防署所属の救急車が、入口近くの路面に倒れていた64歳の男性の存在に気がつくのが遅れ、そのままはねた。

男性は救急車のタイヤに左足を踏み潰され出血。そのまま病院内に運ばれて治療を受けたが出血がひどく、事故から約1時間15分後の午前4時50分ごろに死亡した。出血性ショックが死亡原因と推測されている。

病院側の話によると、この男性はホームレスとみられており、8日の午後10時ごろに脱水症状で倒れたとして、病院に救急搬送された。しかし、水分を補給するなどした結果、体調は改善、9日未明には病院を出たという。

警察では男性が駐車場の入口付近で倒れた経緯を調べるとともに、救急車を運転していた30歳の消防士を業務上過失致死容疑で書類送検する方針だ。

今回の事故について東京消防庁では「亡くなられた方の冥福をお祈りし、深くお詫びするとともに、同様の事故の再発防止に努めたい」とコメントしている。

《石田真一》

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