青森県警は29日、今月24日に島根県でひき逃げ事故を起こし、全国に手配されていた山口県に在住の男を業務上過失致死と道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕した。男は容疑を大筋で認めているが、全国手配になっているとは思っていなかったらしい。
青森県警・野辺地署によると、死亡ひき逃げ事故を起こしたとして逮捕されたのは、山口県宇部市に住む48歳のトラック運転手の男。
調べによると、この男は今月24日の午前4時50分ごろ、島根県浜田市治和町付近の国道9号線で大型トラックを運転中、新聞配達員の乗った原付バイクと接触。転倒した男性をはねてそのまま逃走したとみられている。
目撃情報によって現場から逃走したトラックが特定され、島根県警が全国にナンバーを手配していたが、Nシステムなどによって北上していることは確認していた。29日になって同署員が該当のトラックを発見し、運転していた男に対して職務質問を行ったところ、ひき逃げの容疑を認めたため、緊急逮捕した。
男は容疑を大筋で認めており、「事故を起こしたかもしれないと思っていたが、怖くなって逃げた」と供述。全国に手配されているという実感はまったく無かったようで「どうして青森で捕まったのかと不思議に思う」などと話しているという。
配送用のトラックが全国を駆け巡るのは珍しいことではないが、青森県警では「まさか青森県内で逮捕することになるとは…」と、容疑者と同様の驚きを持っているようだ。