飲酒運転の摘発逃れで逆走…殺人に匹敵

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今年4月、パトカーから逃れようと一方通行の道路を逆走、順走していたタクシーと正面衝突し、このタクシーを運転していた男性を死亡させたとして、業務上過失致死や道路交通法違反の罪に問われた22歳の男に対する初公判が28日、函館地裁で開かれた。男は起訴事実を全面的に認めている。

問題の事故は今年4月19日未明に発生している。同日の午前4時45分ごろ、函館市内をパトロールしていた同署・地域課のパトカーが信号無視を行った乗用車を発見した。

クルマはパトカーの制止を振り切って逃走。パトカーは3分ほど追跡したが、クルマが信号無視を繰り返して猛スピードで逃げ続けたため、これを断念した。

クルマはそのまま逃走を続け、函館市柏木町付近の交差点から一方通行の市道を逆走して進入、順走してきたタクシーと出会い頭に激突した。49歳の運転手を死亡させたとして業務上過失傷害の現行犯で逮捕、後に同致死に切り替えて送検していた。

28日に行われた初公判で、被告の男は起訴事実を全面的に認めるとともに、パトカーから逃げた理由は「飲酒運転の発覚を恐れたから」というのも認めた。

冒頭陳述で検察側は「飲酒運転と信号無視での摘発を恐れ、パトカーの追跡を逃れようとした。事故の結果は殺人罪に匹敵するほど重い」と指摘。裁判所に対して懲役4年6カ月の実刑を求めた。

裁判は即日で結審し、判決は次回で下される。

《石田真一》

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