覆面パトカーの警察官、車上荒らしに完敗

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3日未明、大阪府大阪市東成区内で、車両荒らし犯罪を警戒中の捜査車両(覆面パトカー)が、男に助手席のガラスを割られるなどの襲撃を受け、車内に置いてあった手錠入りのセカンドバッグを奪われた。犯人は犯行直後にやってきたクルマに乗って逃走している。

大阪府警・東成署によると、事件が起きたのは3日の午前3時35分ごろ。付近で頻発する車上荒らし犯罪に警戒するため、同署の警察官が大阪市東成区大今里南1丁目付近の路上に捜査車両(覆面パトカー)を停車させて待機していたところ、道路左側の歩道を歩いてきた男がいきなり助手席の窓ガラスを破壊した。

男は助手席に置いてあった現金約1万2000円や手錠などが入ったセカンドバッグを鷲づかみにして奪うと、そのまま車道に向けて走って逃走。後方から追いついた白っぽいクルマの助手席に飛び乗り、現場から走り去った。

犯行が行われた際、運転席の警察官は前方を注視していたため、異常に気が付くのが遅れ、さらに追跡の開始も躊躇したため、結局は犯人の逃走を許してしまった。

犯行に及んだ男は身長約170cmで、年齢は不詳。えんじ色の野球帽を着用し、白い半袖シャツ姿だったという。

助手席のガラスを鉄パイプのようなもので叩き割り、車内に置いてあるバッグなどを持ち去るという犯行形態は、現場周辺で頻発している事件と同一。捜査車両は普通の乗用車であり、赤色灯も当時は装着していなかったため、犯人は自分が襲撃したクルマが警察の捜査車両とは思っていなかった可能性が高い。

被害に遭った警察官は取り調べに対して「まさか自分の乗っているクルマが襲撃されるとは思わなかったし、頭が真っ白になって状況の判断もできなかった。呆然としてしまい、結果的に犯人の逃走を許すことになったのが悔しくてたまらない」と証言しているようだ。

《石田真一》

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