いすゞ自動車は、2004年3月期の単独決算を発表した。売上高は前年同期比17.1%増の8903億円、営業利益が同410.3%増の670億円で増収増益となった。経常利益は同1079.4%増の576億円で、営業利益、経常利益は過去最高だった。
期中の国内生産台数は同0.5%増の23万1000台だった。これは排ガス規制の特需で国内のトラック販売が増えた一方で、国内でRVの生産をタイに移管したためだ。国内販売は同69.8%増の10万1000台だったが、輸出は同23.9%減の13万2000台。海外生産は同16.3%増の27万9000台だった。
コスト削減などに加えて、新車販売の増加/売上構成の差で409億円の増益効果があり、営業利益は過去最高となった。
当期損益は前期の1894億円の赤字から389億円の黒字に転換した。好決算となったが配当は見送る方針で、6期連続で無配となる。
今期見通しは、排ガス規制特需の反動で、国内生産が同20.6%減の18万3000台と落ち込む見通し。海外生産は同10.8%増の30万9000台を見込む。売上高は同13.5%減の7700億円、営業利益が同25.4%減の500億円、経常利益が同21.8%減の450億円を見込む。当期利益は同2.9%増の400億円と増益となる見通し。