運転免許試験場に留置場

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警視庁は24日、これまで鮫洲運転免許試験場の駐車場として使用してきた敷地に総収容定員120人の仮設留置場を設置した。今年4月から2009年3月まで、5年間の期限付きで使用する。運転免許試験場の一角に留置場が設置されるのは全国でも初めて。

これは東京都が進める犯罪抑止計画の一環として設置したもの。警視庁管内では犯罪者の摘発を強化した結果、現在は深刻な留置場不足に陥っている。

昨年の留置場収容実績は3000人をオーバーしているが、これに対して留置場の総収容定員人数は3000人をわずかに下回り、摘発をさらに強化した場合、深刻な留置場不足に見舞われることになる。容疑者を逮捕した警察署の留置場が満杯となっており、別の警察署に留置を依頼することも今では珍しくない。

このため警視庁では、品川区にある鮫洲運転免許試験場の駐車場に仮設の留置場を期限付きで設置し、収容人数を増やすことにした。試験場は警察の管理施設でもあるが、こうした施設が作られるのはもちろん全国で初めて。

敷地は将来的に都道を建設するためのスペースとして確保。これを駐車場として従来使ってきた。都道の建設が2010年以降であるため、2004年4月1日から2009年3月31日まで5年間の期限付きで運用される予定だ。

仮設とはいえ、5年間使用するものなので建物内は冷暖房を完備。内部には取調室25室と容疑者の留置室24室が設けられ、後者は室内にトイレも設置される。従来の留置場ではトイレに覆いは無かったが、この施設では簡単ながらもドアが付き、多少のプライバシーは配慮されている。

《石田真一》

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