義足を直していただけとは認めず

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福岡地検は22日、女子高校生が多数乗車していた路線バスの車内で下半身を露出するなど、わいせつな行為を行ったとして43歳の男を公然わいせつ罪で起訴した。男は「義足の調整をしていただけ」として、罪状を全面的に否認している。

問題の事件は1日に発生している。同日の午後0時30分ごろ、福岡市中央区から同市博多区に向けて走行していた路線バスの乗客(女子高校生)が、このバスの運転手に対して
「後ろの方に乗っている中年のおじさんがスボンを下げ、下半身を見せている」と通報した。

バスの運転手が警察に通報したため、下半身を見せたとされる男はJR博多駅前で降車しようとした際、警察に任意同行を求められ、直後に公然わいせつの現行犯で逮捕された。

だが、逮捕された男は一貫して容疑を否認。警察の取り調べに対しては「左足に装着していた義足がずれ、足が痛くなったたから車内で調整しようとしていた。義足を直すにはズボンを下げる必要がある」と供述。

さらには「義足を直しているときにはコートで隠しており、乗客の目には触れないようにしている。わいせつ行為を行うという意図もない」と猛烈に抗議していた。

検察では事件を慎重に捜査してきたが、目撃者の女子高校生と一緒にいた複数の友人も「わいせつ行為があった」と証言していること。さらにはこのうちの数人が「明らかに見せつけていた」などと証言していることから、検察では「わいせつ行為を行ったと認められる」として起訴に踏み切った。

検察では目撃者証言を重要視しているが、現時点で証言を行っているのはバス運転手に通報した女子高校生とその場に居合わせたこの女子高校生の友人たちだけであり、証言の信憑性には疑いも残る。

男性は起訴された現在でも罪状を否認しており、裁判では同一グループによる証言の信憑性が問われることになるのは確実な情勢とみられる。

《石田真一》

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