千葉県警は10日、東武バスの子会社で千葉県内の運行を担当する東武バスイーストが、車検が切れた路線バス車両1台を1カ月半に渡って使用するという不祥事が起きていたことを明らかにした。
警察では道路運送車両法違反(無車検)容疑でバス会社の関係者から事情を聞いている。
千葉県警・柏署の調べによると、無車検車の運行をしていたのは東武バスイースト・西柏営業所に所属する大型路線バス車両。
同社が警察に行った説明によると、このバスは車検切れを契機として、昨年8月に他社へ売却される予定だった。しかし、保有する別のバス車両のエンジンがトラブルを起こし代替車両が足りなくなるため、売却時期を延期してそのまま使うことを決めていた。
車検は昨年8月25日で満了していたが、売却が先延ばしになったことで、運行担当者が「車検を取り直した」と誤認。車検が切れた後も46日間に渡って運行を続けていた。
この時期、他社のバスが無車検で運行されるという不祥事が大きく報道されていたこともあり、東武バスが子会社も含めた全社の保有車両を調査したところ、車検切れの事実と、無車検運行の事実が明らかになった。
東武バスは国土交通省・関東運輸局と、千葉県警に対して無車検車運行の事態を報告。最初に運輸局が調査に乗り出し、警察がそれを後追いする形になったという。