神奈川県警は10日、バイクでひったくりを行った際、被害に遭った女性を転倒させ、事件発生から4日後に死亡させたとして、東京都内に住む15歳と17歳の少年2人を強盗致死容疑で逮捕した。2人はいずれも容疑事実を認めているという。
神奈川県警・捜査一課によると、問題の事件は昨年11月22日に発生している。同日の午後7時50分ごろ、横浜市青葉区青葉台1丁目付近の市道で、近くに住む56歳の女性が帰宅のために歩いていたところ、後方から接近してきたバイクに乗った男にバッグを奪われた。
女性はこの際に転倒して頭を強打。女性は通行人によって発見され、すぐに病院へ収容されたが、事件から4日後に脳挫傷などが原因で死亡している。
警察では強盗殺人事件として捜査を続けていたが、昨年12月、インターネット上の掲示板に「知り合いから聞いた話なんだけど…」から始まる投稿があった。
この投稿では容疑者しか知りえない事件の詳細が記されており、これを見た人が警視庁のハイテク犯罪対策総合センターに情報を提供。連絡を受けた神奈川県警のチームが引き継ぐ形で捜査を継続した。
掲示板の管理者からアクセスポイントなどの情報を得た警察は、該当の投稿を行った少女を割り出し、この少女に対して行った任意での聴取から、町田市内に住む15歳と17歳の少年が容疑に関わったとほぼ断定した。
そして2少年に対する事情聴取を続けていたところ、うち1人が「遊ぶカネ欲しさにやった。まさか相手が死ぬとは思わなかった」と自供した。この供述を元に残る1人を追及したところ、この少年も最終的には容疑を大筋で認めている。
2人はいわゆる「プチ家出」を繰り返しており、今回の事件以後もひったくりを繰り返し、生活費を稼いでいたという。また、事件以後は自宅に戻る回数をさらに減らし、友人の家を転々としていた。
掲示板への書きこみを行った少女とは事件が報道された直後に知り合っており、その際に告白したことが投稿されてしまったようだ。