警察の捜査を悪用か---当たり屋の親子3人を逮捕

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青森県警は1日、「クルマのミラーが腕に当たった」と言いがかりをつけ、ドライバーから現金を脅し取っていた46歳の女ら親子3人を恐喝容疑で逮捕した。

警察に対して「当て逃げされた」と通報し、ナンバーの目撃情報で被疑者の特定を警察に行わせるなど、事故捜査自体を悪用していた可能性が高いという。

青森県警・交通指導課、同・青森署によると、恐喝容疑で逮捕されたのは、主犯格である46歳の女と、この女の長男で被害者役となっていた18歳の少年、そして女の内縁の夫とされる31歳の男の計3人。直接の逮捕容疑となった事件は2002年1月に行った25歳の男性を相手にした事件。

調べによると、被害者役の少年は2002年1月3日、青森市内で25歳の男性に対して「右のドアミラーに腕が当たった」と言いがかりをつけた。少年は男性に治療費を要求したが、男性は「当たった音も、衝撃もなかった」として、その場を離れた。

直後に少年は「当て逃げされた」と警察に通報。目撃したクルマのナンバーを署員に告げた。署員は何の疑いを持つことなく、通常の当て逃げ事故としてこれを処理。ナンバーからクルマの所有者も特定した。

この段階で主犯格となる女が登場。警察に対して「相手に文句を言いたいし、治療費の請求も行いたいので運転者の連絡先を教えてくれ」と要求。警察も「補償交渉に必要がある」と判断し、これに応じてしまった。

翌日、警察の記録上でも“加害者”とされた25歳の男性を「被害者の兄」と称する31歳の男が呼び出し、「ひき逃げ事故の容疑者として警察に突き出されたくなかったら誠意を見せろ」などと脅し、現金13万8000円を奪った疑いがもたれている。

一連の事件が発覚するきっかけとなったのは、この3人が昨年12月に同様の事件を集中的に起こしたため。

被害者役はいつも同じだったため、月に4回も事故に遭っていたことに警察の担当者が気づき、事故記録を洗い直したところ、なんと1999年以降に15回近い当て逃げ事故の被害者となっていたことがわかった。

警察では3人を厳しく追及し、他にも余罪が無いかを調べているが、脅迫する相手の住所特定に警察の捜査を悪用するなどしており、被害者に対する加害者の個人情報提示についても再検討を余儀なくされそうだ。
《石田真一》

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