軽トラックは2度盗まれる

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奈良県警は2月28日、軽トラックを盗難して乗り回したとして57歳の男(以下A)と、62歳の男(以下B)を窃盗容疑で逮捕した。Bが盗んできたクルマを、盗難車だとは知らずに盗み出したAが乗り回すという、複雑な事態となっている。

奈良県警・生駒署によると、逮捕された2人は共に大阪市内に住む。最初に軽トラックを盗み出したのはBとみられている。

Bは2月20日未明、大阪府門真市内の駐車場からキーが付いたままの状態で置かれていた大阪府寝屋川市内に住む男性が所有する軽トラックを盗みだした。Bは自分が住む大阪市鶴見区内で盗んだ軽トラックを使用していた。

ところが、この盗んだ軽トラックのキーをBが落とし、それをAが27日午前までに入手。路上駐車されていた軽トラックに乗り込み、そのまま奈良県方面に向けて走り去った。Aは奈良県生駒市内の国道163号線で盗んだ軽トラックで走っていたところを生駒署員に発見された。

Aは元の所有者が出していた被害届を元に窃盗容疑での取り調べを受けたが、この際にAは「Bという男から借りた。盗難車だということは知らなかった」と供述。27日夜までに警察はBを窃盗容疑で逮捕している。

しかし、Bは警察の取り調べに対して「Aにクルマを貸していない。あれはAが盗み出したものだ」と強固に主張。このためAをさらに追及したところ、Bが落としたキーを発見して隠し持ち、そのまま軽トラックを盗んだことを自供。

このために、Bを、所有者からクルマを盗み出した容疑で、Aを、Bが一時所有していたクルマを盗み出した容疑で、それぞれ逮捕した。

警察では「1台のクルマを巡る、単純なようで実は複雑な盗難事件」とコメントしている。

《石田真一》

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