【ボルボ『S40/V50』日本発表】レシピは同じでも材料が違う?

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【ボルボ『S40/V50』日本発表】レシピは同じでも材料が違う?
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ボルボ『S40/V50』(6日発表)は、マツダ『アクセラ』や、次期フォード『フォーカス』と同じプラットフォームを使用している。

アクセラは高張力鋼板(いわゆるハイテン鋼)と、厚みの違う板を貼り合わせたテーラードブランク材を多用し、高剛性と軽量化を両立させているが、それはボルボS40/V50も同じだ。

ボルボS40/V50は、260-320MPa級、300-600MPa級、>1000MPa級という3種類のハイテン鋼を骨格の各所で使用している。その使用割合は欧州車としてはトップクラス。エンジンコンパートメントからキャビンコンパートメントのBピラー付近までは、そのほとんどにハイテン鋼が使われている。

プラットフォームが共用化されているため、衝突時に衝撃を吸収するプロセスもS40/V50とアクセラではほとんど一緒だ。前者は「3レッグサポート」、後者は「衝撃分散三叉構造」と呼んでいるが、フロントサイドメンバーから入った衝撃を3方向に逃がす。

ハイテン鋼の特徴でもある「延性」を活かし、衝突エネルギーを効率的に吸収、分散するようになっている。

「衝撃吸収プロセス以外でも両車は酷似している点が多いです」とボルボ・カーズ・ジャパンの桜庭徹・マーケット企画部長は説明する。ポイントは「酷似」であって「同一」ではないということ。

「プラットフォームが共用化されていても、それは“レシピ”が同じだけで、作り方や材料までが同じということではありません」と桜庭部長。もちろんボルボ独自の“隠し味”だって存在する。

例えばハイテン鋼を使用するとしても、前述したようにS40/V50に使われているものだけでも3種類ある。それぞれの等級をどの部分に使うかなどはメーカーが獲得した経験によって変わってくるし、生産工場の設備によっても左右される。

S40/V50はベルギーにあるゲント工場で生産されるが、この工場はハイテン鋼の多用を考慮した最新の設備が用意されている。どんなに良い材料を用いても、それを活かせる腕が無いとおいしい料理は作れない。クルマもそれと同じというわけだ。

《石田真一》

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