爆発事故を起こしたプラントは不正軽油の密造用

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北海道警は3日、昨年12月に北広島市内で発生した不正軽油の密造プラント爆発事故に関連し、このプラントを建設・運用していたとされる札幌市中央区内にある石油製品販売会社に対して消防法違反容疑での強制捜査を実施。関係書類などを押収した。

北海道警・(札幌)厚別署などの調べによると、問題の爆発事故は昨年12月16日の午後6時15分ごろに発生した。北広島市北の里付近にある牧場内に設置された倉庫と、この倉庫に灯油を補充していたタンクローリー車が突然爆発。給油作業に立ち会っていた44歳の男性が爆発に巻き込まれて死亡した。

後の調べでこの倉庫内には、不正軽油を密造するためとみられるプラント(かくはん槽)や、生成した燃料を貯蔵するタンク7基が設置されていることがわかった。土地はまた貸しされており、最終的な使用者は札幌市内で石油製品販売会社を経営する男だということがわかった。

また、このプラントや燃料貯蔵タンクについては設置に際して必要な消防署の検査を受けておらず、設置認可もなされていないことが判明している。こうした経緯から、警察では同地に建設されていたプラントは不正軽油密造のためのものだったと判断。容疑が固まっている消防法違反(無認可設置)についての強制捜査に着手することになった。

3日に行われた家宅捜索では関係先から帳簿などを押収しているが、今後は北海道・税務課などとも連携し、地方税法違反容疑(脱税)でも調べを進めていくとしている。

《石田真一》

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