25日朝、滋賀県水口町内にある近江鉄道本線の踏切で、下りた遮断機を無視して進入した乗用車と普通電車が衝突するという事故が起きた。
この事故でクルマは大破し、運転していた25歳の男性が腰の骨などを折る全治不明の重傷を負った。警察では男性の回復を待ち、遮断機の存在を無視したことなどについて事情を聞く方針だ。
滋賀県警・水口署の調べによると、事故が起きたのは25日の午前7時55分ごろ。水口町八坂付近の近江鉄道本線・水口−水口石橋駅間の遮断機が下りた踏切に、交差する市道を走ってきた乗用車がスピードを落とさず、前方を塞ぐ遮断機の存在も無視するかのように強引に進入した。
進行していた電車は水口石橋駅に停車する寸前で減速していたが、クルマは電車に弾き飛ばされて大破。さらには電車と線路脇に隣接する住宅の間に挟まれるかのような形で横倒しになったまま引っかかり、電車の側面部も一部破損した。
この事故でクルマを運転していた25歳の男性が全身を強く打ち、腰の骨なども折る全治不明の重傷を負っている。電車には乗員乗客合わせて12人が乗っていたが、こちらに負傷者は出なかった。
目撃者の話によると、クルマは遮断機が下りているにも関わらず減速せず、およそ60km/hの速度を保ったままで躊躇することも無く進入してきたという。
警察では居眠り運転の可能性が高いとみているが、負傷した運転手からは事情聴取できる状態ではなく、真相は運転者の回復を待たなくてはならないとしている。