JR東日本は17日、中央線高架化工事に伴う線路配置切り替えによって、小金井市内などで「開かずの踏切」が生じていることについて、対岸までの距離が最も長く、幹線道であることから渋滞の激しい武蔵小金井駅周辺の工事を前倒しで実施する方針を決めた。
これは同社が17日に明らかにしたもの。高架化工事はいくつかの段階に分割しながら行い、工事完了は2010年(平成22年)を目標としている。今年9月に行われたのは「上り線用の仮線を北側に設置し、切り替える」というもの。
現場付近で中央線は東西方向に走っている。上り線が北側、下り線が南側の配置。9月の工事で上り線をさらに北側に移し、南側の下り線は従来の線路を残したため、上下線間の間隔が広くなり、これに伴って踏切でも対岸までの距離(南北間)が延長してしまったというわけだ。
前倒しで行う二期工事は、武蔵小金井駅東側にある「小金井街道踏切」の距離短縮を狙う。閉鎖したホームを撤去した場所に下り用の仮線を設置し、来年7月に現行の下り線から切り替える。これによって下り線が北側に移動、南側に設置された遮断機も10〜13mほど移動することになる。
こうすることで対岸までの距離は現在の半分ほどに短縮される。遮断機が下りた状態を示す「全閉時間」は変わらないものの、対岸まで渡る所要時間が短縮されることから、一期工事が行われる以前の状態に近づくのではないかと予想される。
この他の区間については従来どおりのスケジュールで工事が行われる。