MGローバーの再建に暗雲

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MGローバーの再建に暗雲
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イギリスのバーンミンガムに工場のあるカーメーカー、MGローバーが揺れている。同社は、2002年に9500万ポンド(177億円)の赤字を計上したにも関わらず、経営陣向けの年金には1295万ポンド(24億円)もの資金が追加されていたことが発覚し、労働者やバーミンガム市民の怒りを買っている。

MGローバーは、閉鎖の危機にあった2000年に、フェニックス・コンソーシアムが、BMWからわずか10ポンド(1860円)で買い取り、再建への道筋をつけた。この時は、バーミンガム市民も、フェニックスの経営陣を大いに称えた。

しかし、最近になって、同社の労働者の年金基金が、7300万ポンド(136億円)もの欠損を抱えているにもかかわらず、経営陣向けの年金基金には、1295万ポンド(24億円)もの資金を追加していたことが発覚した。

また、利益を生んでいるリース事業などが、赤字の自動車部門から分離されていることもわかり、赤字部門を切り捨てる布石ではないのか、との疑念を呼んでいる。2000年の買収時には、英雄のように称えられた経営陣だが、労働者や市民からの批判に加えて、経営陣同士の内紛説も伝えられており、再建に暗雲がたれ込めている。

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