多忙で違反キップを処理せず---時効合わせて28件

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福岡県警は6日、1999年3月からの約2年間で29件の交通違反キップ処理を怠り、このうち17件を時効にさせた筑紫野署に所属する44歳巡査長と、1998年4月からの約3年間に同14件の処理を怠って11件を時効にさせた(福岡)西署に勤務する53歳巡査部長に対し、減給10分の1の懲戒処分を科したことを明らかにした。

巡査長は証拠品の隠滅も図っており、同日付けで証拠隠滅容疑で書類送検されており、また同日付けで依願退職している。

福岡県警・監察官室の調べによると、今回処分を受けた巡査長は吉井署の交通課に所属していた1999年3月から2001年3月までの約2年間に29件の交通違反の処理を放置。このうち17件がすでに時効となっていた。

巡査長は事態が発覚することを恐れ、異動直前に処理前の違反キップなどを自宅に持ち帰り、隠蔽していた。このため、公文書毀棄と証拠隠滅容疑での刑事処分を受けることになったため、懲戒処分が決定した6日付けで依願退職している。

また、53歳の巡査部長は(福岡)東署の交通課に勤務していた1998年4月から2001年6月までの間、未処理の交通違反キップ14件を署内のロッカーに放置し、うち11件を時効にさせたという。

監察官室で追跡調査を行ったが、意図的なもみ消しではなく、あくまでも業務多忙を理由とした未処理分だったという。福岡県警では来年から違反キップの処理状況を上司が確認できる電算システムを導入する予定だが、同様の処理漏れが無いかについては今後数カ月で調査を行っていく方針だ。

《石田真一》

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