警官の前で男性を拉致、威嚇発砲も効かず

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29日午後、千葉県千葉市内のコンビニエンスストアで、男性が5人組の男らに襲撃され、クルマで連れ去られるという事件が起きた。

現場を通りがかった千葉南署員が職務質問をしようとしたが、男たちは制止を振り切って逃走。この際に急発進してきたクルマが署員に向かってきたため、署員は拳銃1発を警告後に発砲している。逃げたクルマと、連れ去られた男性の行方はわかっていない。

千葉県警・千葉南署の調べによると、事件が起きたのは29日の午後2時35分ごろだという。千葉市中央区蘇我町1丁目付近をミニバイクでパトロールしていた同署・地域課所属の23歳巡査が、コンビニエンスストア前でバットを持ってたむろしている3人の男を発見。不審に感じ、職務質問を行うために接近した。

この巡査が接近してくると、バットを持っていた3人は「何でもありません」と言い、近くに路上駐車していたクルマにバットを収納したが、その直後に店内から「助けてくれ」と叫びながら、顔面から血を流す男と、その男を追いかける別の男が飛び出してきた。

3人の男は流血する男に殴る蹴るの暴力を行ったので、巡査が制止しようとすると、この男を追って店内から飛び出してきた男が止めてあったクルマに押し込み、他の男らも別の2台のクルマに分乗し、そのまま走り去る素振りを見せた。

巡査は応援を要請するとともに、クルマの発進を制止したが、最後方から発進したクルマが巡査に向かって急発進してきたため、「止まれ、撃つぞ」という警告後に拳銃1発をクルマの左後部めがけて発砲した。拳銃の弾はクルマに命中したが、そのまま現場から走り去った。

警察では逮捕監禁容疑で捜査を始めたが、事件発生から30分後、現場に2人の男が戻ってきているのを巡査が発見。身柄を確保し、任意で事情を聞いている。

目撃者の話によると、5人組の男は店内にいた男性に対し、「お前がクルマを盗んだのか?」と言いがかりをつけ、その場で暴行に及んだらしい。任意で事情を聞いている2人の男も「仲間のクルマを盗んだ男を捕まえる際、予期しないトラブルが起きた」と供述しているようだが、男性を連れ去った仲間については「知らない」と言うのみで、供述を拒んでいるという。

警察では2人を厳しく追及し、連れ去られた男性の確保に全力を挙げる方針。

《石田真一》

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