販売が長らく低迷していた三菱自動車だが、今回のモーターショーでは元気を見せ付けた。三菱の反転攻勢のために何より必要なのは魅力的な商品だが、三菱は魅力的なコンセプトモデルと新パワーユニットの両方をモーターショーで披露、その道筋をアピールした。
コンセプトカー『i』と『SE-RO』は、ともに三菱が開発中のMRプラットフォームを使用。MRプラットフォームとは、次世代の軽自動車向けの車台で、エンジンをリアアクスル近くの床下に搭載するミッドシップ方式。2560mmと、1.5リットルクラス並みのホイールベースが特徴。両コンセプトカーは、いずれも長大なホイールベースを生かした室内レイアウトとなっており、開発陣は販売台数回復に自信を見せる。
エンジンは660cc〜2.4リットルまで、次世代モデルが4種類展示されている。660ccは三菱独自の開発。1.1〜1.5リットルはダイムラーとの共同開発、生産で、三菱の新型車とダイムラーのSMARTの両方に積まれる。1.8〜2.4リットルは三菱、ダイムラー、ヒュンダイの3社が合弁で設立したエンジン製造会社で生産され、3社に供給される。このうち2.4リットルは直噴ガソリンモデルもラインナップするという。日進月歩のテクノロジーの世界で優位性を確保するのは容易ではないが、三菱の開発意欲は旺盛だ。